■ 2004〜DAYS JAPAN復活!

[2009/12/25]

さて、そんなきっかけを与えてくれたDAYS JAPANが廃刊になって以後、国や電力会社などスポンサーの顔色ばかり伺うかのような御用マスコミばかりが巷で目に余る状況が続いてきたのは周知だろう。この長い間ゲンパツや核施設の危険性を取り上げる事はメディアでは一大タブーとなってしまったかのようである。そして今世紀初めの911事件が起き、直後アフガニスタンに戦争を仕掛けたアメリカが掲げる戦争行為への正当性と、それを真っ先に支持追従する日本始め多くの国やまたそれに対する大手メディアの報道姿勢への不信感はピークに達した。

そしてまたやイラクが、その侵攻理由の正当性も当時から疑われていたにもかかわらず開戦へと突き進んでいた2003年秋頃に広河隆一さんやかつてのDAYS JAPAN関係者が、この当時と同じ名前を持つDAYS JAPAN誌を再び世に出そうと、そう呼びかける文面がネットで届いた。

それは一枚の写真が世界を動かす、という写真ジャーナリズムの絶対的な信念と、その理念を曲げないためにはかつてのようにスポンサーに頼らない、そのいかなる影響からも自立したメディアでなければならない、と。

このようなものとして新たなる創刊へと呼びかけられたものだったと記憶する。

そのためには書店での一般販売やスポンサー広告に頼らない一般読者からの年間定期購読料でその運営を担う。

ぼくはDAYS JAPANという名前から憶い出す良質なメディアの薫りを再び、脳裏というより魂に呼び起こされ、これに感動し、そしてさっそく年間定期購読を申し込んだ。

そうして残念ながらイラクは開戦となったが、時を同じくした2004年の4月号で新生
DAYS JAPANはまた再び帰って来た。

その創刊号の特集は「大義なき戦争」だった。


そんなDAYS JAPANだが、その後その主旨に賛同する心ある企業も現れたと見え、裏表紙や中にも毎号いくつかの広告も載り、都会の大きな書店等では書棚に並ぶようにもなっていった。

そして、ぼくも引っ越しとかもあって次の年からは年間購読継続を更新せずに時折書店で見かけては買って、そしていまに至ってしまっていた。

いくつかの書店に並ぶのを見て、どこか安心していたんだと思う。

そして、今年の秋、上関原発建設に伴う埋め立て工事阻止が始まり、僕もカヤック持って現地に通い始めた頃、DAYSの「祝島特集」に喜んだと同時に、DAYS JAPAN存続の危機を伝える知らせがまたインターネットニュースとなって飛び込んできた。

ちょうど、フジロックや朝霧JAMで、UAとも親しいミュージシャンでもありアーティストの広河さんの娘さんと少し話もしたりしたこともあって、余計自分の人生とこのDAYS JAPANとの縁も自分なりに感じてはいた頃だったから、これはヤバイ!一大事だと、またまた驚いた。

もう二度と、こんな良心的でなおかつ素晴らしいメディアをこの世から無くしてしまっては、それこそ孫子の代まで、その影響は計り知れない、と。

そして10月25日、上関原発予定地に設置するブイを9月10日以降止めていた山口県の平生町の田名埠頭で行われた「2009反原子力デー 上関原発いらん! in 上関集会」にて広河隆一さんの講演と屋外写真展が行われ、そこでまた定期購読を申し込んだ。


広島、三里塚、自衛隊、祝島、、、88才にしていまなお写真を撮り続ける伝説の報道写真家で、ぼくも今年の春に初めてお会いした福島菊次郎さんの連載も始まったばかり。
http://ja.wikipedia.org/wiki/福島菊次郎

かつてベトナム戦争などに従軍し、その戦争の実態を写真で伝え、ベトナム戦争の終結を早めたとまで言われる沢田教一や、そして福島菊次郎や広河隆一のような、世界で起きている事、その真実を伝え続けるジャーナリストをこれから先の未来にも生み出すためにも、こんな良質な媒体としての紙のメディアを残さなければならないと本当に思います。

なので、ぜひ、みなさんにも出来れば定期購読をお願いして、この日本の良心的メディア雑誌を支えていただきたいと強くお願いする次第です!

どうぞ、よろしくおねがいいたします!!

SLOW Turtle
山口ハル 拝

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(「2009反原子力デー 上関原発いらん! in 上関集会」にて話す広河隆一さん)


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(会場に出されたDAYS JAPAN存続キャンペーン!定期購読申し込みブース)

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(展示していた写真より:スリーマイル島事故の後、たんぽぽの巨大な葉っぱ、など発育の異常な草花がたくさん確認された、と言う)

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(展示していた写真より:上関原発予定地にチェルノブイリを重ねて、もし事故が起きればどうなるかをシミュレーションしたもの。赤いところが地図から町や村が消えたところだそうだが、何故飛び地になっているかを広河さんに聞いてみた。それは雨が降ったから、だという。でも現地ではこれは人工的に雨を降らせたのだと言う専門家もいると聞いた。放射能が向かうその先に人口800万人のモスクワがあるから。この飛び地の赤いところは、丁度ぼくの実家のある岡山と兵庫の境あたり、そして四国の高松周辺と重なる。もし上関で事故が起きれば、人口の多い神戸、大阪、京都、、そして東京を守るためそこに向かう前に人工的な雨が降らされるんだろうか?)

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(今年のアースデイ瀬戸内の帰りに、祝島の闘いを数多く写真に収める、一主婦で写真家の那須圭子さんに案内されて福島菊次郎さんを訪ねた。

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那須さんにお借りした福島菊次郎さんの貴重な写真集の数々。中には「戦後の若者たち」として若き山尾三省さんやナーガたちの姿も映っているものもあった。)

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